中古住宅購入までの日々を綴ります。

中古住宅購入に至った経緯、家探しを書き連ねます。

中古住宅購入までの経緯

これから中古住宅購入までの経緯を書き連ねてまいります。
ます、どうして中古住宅を購入することとなったかですが、犬・犬・犬がですね、大変吠えてうるさいのです。

今まで、不動産会社から「おたくのワンちゃんの匂いがですね・・・」やら「おたくのワンちゃんの鳴き声が近所中から苦情が・・・」やら「鳴き声のせいでノイローゼになって、仕事にいけなくなった」などなど、枚挙に暇がないように苦情を受けておりました。
最終的には、「今度入居者から苦情が来た場合は、退去していただくことになります」と最終通告をうけておりました。
私共が在宅しているとは良いのですが、不在時の夜には寂しくて鳴き続けているようです。

8月の終わりに大好きな沖縄旅行に行く予定をしていたのですが、さすがにこの状態で旅行に行くわけにもいかず、
近くにあるペットホテルに預けることとし、予約をし預けにいきました。
すると、しばらくしてペットホテルから私の携帯へ・・・・
「さきほどお預かりしたワンちゃんなんですが、臭いがきついし、皮膚病にも罹っているようですので、預かるわけにはいけなくなりした。ついては今から引き取りに来てもらいたい」との内容。

私はどうすればよいのかわからないまま、引き取りにいきました。
妻と今後のことをあれやこれやと相談した結果、犬小屋とベランダにダンボールでバリケードをし、ガムテープでぐるぐる巻きにし少しでも音が漏れない工夫したらどうだろうか?という結論に至りました。
さっそく作業に取り掛かり、10分ほどで完成いたしました。
また夜になると寂しくなって吠える可能性がありそうということで、ラジオをつけっぱなしにし、エアコンも付けたままにして、
自分とすれば完璧な装備と思いつつ、沖縄の地に旅立ちました。

その日の夜は何事もなく、居酒屋で楽しい時間を過ごしました(若干の不安要素は持っていました)
次の日のお昼に事はおこりました。私の携帯が鳴り、出てみると不動産会社の方でした。
会社「お宅のワンちゃんがまたうるさいと言うことで、電話がかかってきたのですが、今どちらにいらっしゃいますか・・・」
私「ちょっと今旅行中で家にいないのです」
会社「今後のことがありますので、戻られましたらご連絡をください」
私「はい・・・・」
まさかが的中してしまいました。
あれだけ細工はしておいたのですが、一抹の不安要素が的中してしまいました。

旅行後、すぐに不動産会社に出向き、今後のことについてお話をしました。
会社「すでに最終通告をしたにも関わらず、また苦情が出てしまいましたね」
私「はい。そうですね」(いろいろ手を尽くしてきたことは言い訳になると思いいえない)
会社「会社としましても、何か対応をしないといけなくなりました」
私「そうですよね」
会社「まぁ、具体的にいえば犬を手放すか、もしくは退去していただくかになるかと思います」
私「ですよね・・・」
会社「何かしらの回答を、苦情を言われてる方に報告しないといけません」
私「犬を手放すのは忍びないですので、、、、」
会社「では、退去の方向ですか?」
私「そういうことになりますよね・・・・」

ということで、これからずっと賃貸に住んでいようと思っていた私が、急遽家を探すこととなりました。

長々としたお話にお付き合いくださり感謝いたします。


物件探しの旅へ


さっそく新たな居を探す旅に出ました。
仲介は、先ほどの不動産会社にお願いしました。

事前に夫婦で話し合い、こちらの希望をまとめてみた。
①周りに家が密集していないこと(犬迷惑になりたくないので)
②今まで南向きの家で快適だったので、やはり南向きの家がよい
③予算は特に考えていないが、すぐに用意できる額が決まっている
④新築にこだわらず、中古の方も落ち着いているのでよいのではないか
⑤老後のことを考えると平屋がよい
⑥欲を言えば縁側がある日本式家屋がよい
とまぁこんな感じで、私たちの希望の家を決めました。

以上のことを不動産会社に伝え、それから長い長い物件探しの旅が始まりました。



物件探し一回目


ネットで、○○市家 と検索すると、あるはあるは、たくさんの物件が並びます。
その中で、どれがよいか探すのが大変です。

まずは価格順に並べ探してみると、お安いものは200万円から始まり数億円のものまでずらっと並びます。
どの物件が良いなど、まったくの素人の私が分かるはずもありません。

とりあえず不動産会社に出向き、先ほどの希望を伝えよさそうな物件を紹介してもらいました。
すると、紹介されたものすべてが中古物件ということになりました(たぶん貯蓄金のことを話したからだと思います)
その中で、自分なりによさそうなものをピックアップしました。
会社「それでは実際に物件を見に行きましょう」
私「他の会社の物件でも簡単に見に行けるのですか?」
会社「大丈夫ですよ」
中古車市場などと違い、中古住宅市場は情報が共有されており、会社間で紹介ができるのですね。しらなかった。
ということで、妻と一緒に一回目の中古住宅ツアーが始まりました。

不動産会社の方と三人で、三物件を実際に見に行くこととになりました。
①一件目 市街地にあり木造二階建て築50年 1100万円 シロアリ被害が多く、家が密集している

②二件目 市街地から若干離れているが、純和風平屋 温泉付!! 850万円 



③三件目 山間部にあるが市街地まで徒歩10分二階建てリフォーム済みできれい 1650万円 




まず
①の物件は老朽化も激しく、シロアリの被害が大きい、また家同士が思いのほか密集しているという理由でパス
②の物件については、温泉付でもあり、東屋風の造りでもあり、庭が広く隣の家とも距離があるということで好感が持てた。
ただ、至る所老朽化があり、そうとうな手直しが必要ということで決定まではいかないが保留ということで。
③の物件については、建物は古いのだがオールリフォームでオール電化で住環境は○、ただ、値段が高いということと、リフォームしがいがないということ(このあたりからDIY魂がふつふつと沸き始めている)、また料理をするときに何よりもガスが使えないというのが理由で、この時点でパスになりました。

唯一残っている②の温泉つき物件が生き残り、第二段階へ進みました。



物件探し二回目


いよいよ一軒に絞った[温泉付東屋風民家]ですが、具体的な見積もりと細部の確認に、再度お邪魔させていただきました。



まじまじと見ると、外庭は草木が伸びきっており大変な状況です。
また道路側にもカイヅカの木が生い茂っており、選定しないと苦情が出てきそうな気配です。


また建物内部に関しても、老朽化のため土壁がばげており、さわるとぽろぽろ砂が落ちてきます。
台所・トイレ・お風呂の水周りも古臭く、リフォームが必要です。

リフォーム業者さんも同行しておりましたので、すべて書き連ねていくと膨大な数のリフォーム数となりそうです。
さらに桜・紅葉・松といった古式ゆかしい樹木も多数植栽されており、それがものすごい高さまで生い茂っています。
すべて依頼すると軽く見積もっても1000万円はかかりそうな予感です。

・・・・ということで、最後に残った物件でしたが没となりました。

また最初から物件探しが始まります・・・・





物件探し三回目


さて、振り出しに戻った物件探しですが、自分の住んでいる市ではなく、隣町も探すこととしました。
まずお隣の○○町です。
ここは、地価自体が低く広い家が期待できそうです。
問題点とすれば、通勤に時間がかかること、個人的にイヤというのもあり、なかなかこれといった物件探しが進まない状況です。

次にお隣の○○市です。
こちらは県庁所在地でもあり、物件も豊富です。
ただ、地価が高く、よさそうな物件があっても値段の折り合いがつかない状況でした。
ただ、気になる物件がちらほらありました。

たとえば、こちら


約700万円ほどです。
南向きで、車は2台以上とめられ、周りが田んぼで民家が少ない、最寄り駅まで徒歩20分ほどです。
なんといっても、空間が広い(元道場!!)というのがDIY心をふつふつと沸かせます。
とりあえずお気に入りにチェックです。

おやっという物件もありました。
こちら


車で10分程度で、自分の住んでいる街にも隣町にも行けます。
平屋建てで、念願の縁側もあります。また庭も結構広く、将来はウッドデッキを作って、そこでBBQもできそうな勢い。
窓をあければ目の前に海が広がっている。また近所に家がぽつりぽつりとあるだけで、その家も宗教施設であったり、空き家であったり、ほぼ単独一軒家状態です。
そしてさらに、価格が750万円でお手ごろというところです。

いいところばかりに見えますが、ものには表と裏があるように難点もあります。
①南向きではなく、東南向きであること(冬場は昼を過ぎれば日が差さなくなる?)
②裏山?に孟宗竹がうっそうとしており、そうじゃなくても日が差さないのにさらに追い討ちをかけるようにさえぎりまくっている。
③周りに何もない。正確に言うと民家が数十軒あるだけで、あとは何もなし。
 コンビニもなければ、スーパーもない。ましては居酒屋なんてあるわけもない。正確に言えば2キロ歩けばあるみたい。
④これが最大の問題!!
 この土地は[調整区域]である。ということ。

調整区域とは・・・
正確に言うと市街化調整区域といい、市街化を抑制する区域の事を言う。
都道府県が都市計画で市街化区域と市街化調整区域との区分を定めることができる事を言う。
この市街化調整区域は色々と制限があります。市街化調整区域での土地を購入を考える場合も気をつけなければならないなりません。
まず市街化調整区域とは、都市計画法の区域であり区域指定は都道府県知事がする。
2つ以上の都道府県にわたる場合は国土交通大臣が指定し、都市計画区域は行政区域(都道府県、市町村)にとらわれず指定できます。

難しく書いてはいますが簡単に言えば、
自分の土地であっても、勝手に増築したり、立て換えたり出来なく、知事や市長にお伺いを立て、OKをもらわないと何も出来ないということのようです。
一生この土地で暮らしていく覚悟あればよいのですが、他人に売るときは条件が厳しいというになりそうです。


物件探し四回目


あれからずっといろいろなサイトを見て物件を探しているのですが、これっていうものが見つかりません。

そこで、あらためて例の物件を見つめなおすことにしました。
その物件というのが
こちら


そうです。例の[調整区域]物件です。

よくよく考えてみると、

①日当たりの件は、平日は夕方過ぎにしか帰らないので問題はないのではないか
②周りに何もないが車があれば問題ないし、また繁華街まで遠いが、近くにバス停があるので問題はないのではないか
③裏山の竹林は、そちらの地主にいって切ってもらえば問題はないのではないか
④そして、最後の問題については
 「引っ越す予定はないので、調整区域の問題はないのではないか」
という結論に達し、それならば改めてこの物件を見に行こうということになりました。





物件探し五回目


決まったからには早く物件が見たくなり、不動産会社に電話をし調整してもらう。
夕方、実際に物件を見に行き、中まで拝見させていただいた。

それがこちら







築50年以上経っているにも関わらず、外壁や内装の傷みがあまりなく、また外回りも樹木が生長しているがそんなに大きくなっていない。
「これはいいのではないだろうか」と感触をかんじた。

ただ、裏山に関しては

実際に見てみると、こちらに襲い掛かるように竹が茂っており、圧迫感さえ感じるほどであった。
また屋根にもたくさんの葉が落ちており、掃除の大変さが感じ取れた。

・・・・これをなんとかしなければならない。と強く感じた現地見学会であった。


物件探し六回目


ということで、問題は[裏山]にありという気持ちを抱きつつ、不動産会社へ

私「物件自体に問題はないのですが、裏山をなんとかできないでしょうか」
会社「と、申しますと」
私「せめてそこの地主さんが、こちらに倒れ掛かっている竹だけでも伐採してもらえないでしょうか」
会社「要するに竹林の地主さんが伐採費用を負担してほしい。ということですね」
私「はい。それでしたら、あの物件を購入する意思があります」
会社「では、売主の不動産会社にその旨伝えておきます」
私「よろしくお願いします」
ということを話した。



物件探し七回目


その後、一週間、二週間たっても不動産会社から何も返答がなく、こちらから連絡することにした。
私「その後、売主の不動産会社からご連絡がありましたか」
会社「いいえ、お話は伝えているのですが、一向に返事がありません」
私「どうしたらいいでしょうね」
会社「もう少し待ってみますか」
私「そうですね・・・ それではあの山林を買うっていうのはどうなんでしょう」
会社「伐採の件と購入の件と含めて、相手側に相談しておきましょう」
私「よろしくお願いします」

で、終わった。



物件探し八回目


私の中で、「あの物件については、もたついていると誰かに購入されるかも知れない」という焦りがあり、なんとしてでも契約したいと思い始めていた。

不動産会社へ直接出向く。
私「その後何か連絡がありましたか」
会社「今、山林のオーナーと交渉中だそうです」
私「結論は見えそうですか」
会社「持ち主の方が何分高齢であってなかなか話が進まない状況のようです」
私「それではこういうのはどうでしょうか、私が直接相手方の不動産会社に行ってお話をするというのは」
会社「それはいいですね。さっそく日程調整をしましょう」
ということで話は終わり、その後実際に話が出来る日を設定してもらった。



物件探し九回目


いよいよ、こちらの不動産会社と私共夫婦、そして相手方の不動産会社の方とデベロッパーの方の五名で話し合いがおこなわれた。
当初私は今回の話し合いで、今回は山林の件に何も変化がなかったとしても、今後交渉を続けていただけるという確約をもらえれば、あの中古住宅を購入します。というつもりであった。

しかし、話し合いの冒頭からデベロッパー(開発業者のことで、大規模な宅地造成やリゾート開発、再開発事業、オフィスビルの建設やマンション分譲といった事業の主体となる団体・企業のことである)の方から申し出がありました。
デベ「裏山の山林について話し合いを続けているのですが、なにぶんご高齢でなかなか進みません」
私「その話は既に伺っております」
デベ「それでですが、私共がいったんあの山林を購入して、それをお売りするという形をとりたいと思っています」
私「????」
デベ「つまり直接買うのではなく、私共が間に入って繋げていきたいということです」
私「なんとなく分かります」
デベ「そうすることによって、安心感が生まれ売却してもよいというお返事をいただいております」
私「つまり、売ってもよいということですね」
デベ「そういうことです。ただ条件がひとつありまして・・・」
私「何ですか」
デベ「あなた様がこの物件を購入する意思があるかないかをはっきりしてもらいたいということです」

なーんだ、そういうことだったの?
つまり私がこの中古住宅を買いますといえばいいことのようだ。

私「もちろん購入するつもりです」
デベ「でしたら、こちらの証明書に記入していただけますか」

買付証明書という見慣れない証明書に記載すればよいということだった。
ただ、この証明書に[買付金額]という欄があり、これは契約金額と同じ額が入るということだった。

私「家が750万ですよね。それに裏山の土地も加算した金額を入れるということですか」
デベ「たしかにそうなんですが、あの裏山は資産価値がほとんどない状態なんです」
私「具体的にどれくらい加算した金額を入れるとよいのですか」
デベ「山林だけですと、3000円程度かと」
私「ええっ! では750万円と3000円を加算した750万3千円でどうですかね」
デベ「こちらはそれでかまいませんよ」
こちらの会社「実際は住宅の売主さんと値下げの話をすでにされてるのではないですか」
相手の会社「売主さんも早く売りたいそうなので、そのような話をしております」
こちらの会社「でしたら750万きっかりで、中古住宅と裏山の山林をセットでよいのではないですか」
相手の会社「当方はその金額でかまいませんよ」
デベ゛「山林のオーナーさんは、この土地を持っていても価値はないし迷惑もかけているので、家を買ってくれた方に売却したいという気持ちなのです」
私「分かりました。では750円で契約いたしましょう」
という長い長いやり取りの結果、証明書に記載することになりました。

裏山については、どれくらいの土地があるのかは誰もわからず、字図というので判断するしかないというだった。
これが字図というもので、むかしむかしに測量した地図なので精度は低いが、だいたいな感じで登記しているようだ。


これの1101-3というのが、中古住宅の土地です。
そして3000円の山林というのが1100-1というのがそれ。
300坪くらいの圧倒的な広さがあり、一気に大地主となりそうです。


そしてこれが、課税台帳というものです。


中古住宅の分だけなのですが、土地のほかに建物が3つ課税されています。
増築と標記されているので、ひとつは洋室を増築した分でしょう。そしてもうひとつは物置に対しての課税かと思われます。
物置はたしかにあったのですが、朽ち果てており取り壊そうと思っていましたが、まさか課税されているとは。。。恐るべし市役所課税課。

そしても問題の山林の課税額なのですが、な。な。な。なんと課税額0円でした。
地目が山林になっているので地価が安く、課税対象になっていないのでしょうね。

なにはともわれ、ただ普通に中古住宅が欲しいと思って話していたら、いつのまにか山林も付いてきたという結果になりました。

これから実際に住むようになれば、裏山の手入れ(竹の伐採)の日々が続くことは容易に想像できるでしょう。